ちょっといい話・エコ編

2007年4月 7日 (土)

湯原温泉郷の香り

 先日、「自遊人」という雑誌の取材で湯原温泉(岡山県真庭市)を訪ねました。

 ゆばらリゾートというホテルのご主人が、自慢のロンドンタクシーで現地を案内してくれたのですが、その車のマフラーからなにやら天ぷら油のような匂いが…。そうなのです、天ぷら油の廃油を再利用した燃料「エコディーゼル燃料(EDF)」で走る車だったのです。

 しかも湯原温泉にあるのはその一台だけではなく、各温泉宿の送迎車の多くが「天ぷら油カー」でした。温泉旅館が何軒もあるから天ぷら油がたくさん捨てられる、これを利用しない手はない、川も汚さないし、ということで、温泉街あげて天ぷら油のリサイクル燃料化に取り組んでいるとのこと。また、そのエコディーゼル燃料(EDF)の単価は市販の軽油よりも安いというのがすごい!湯原温泉のノウハウを生かせば、他の温泉地、リゾートなどでも実現容易ではないか、という印象を受けました。

 エコディーゼル燃料(EDF)といえば、今年のパリダカールラリーで片山右京が運転した車が採用していました。予想以上に燃費がよく、余ったので、他のディーゼル車にも分けてあげたそうです。改造無しの普通のディーゼル車で、普通に使える燃料というのがいいですね。

 このエコディーゼル燃料(EDF)もその内の一つですが、植物から抽出した油を利用した「バイオエタノール」というのが近頃注目を集めています。主に大豆やトウモロコシが原料で、「カーボンニュートラルな原料だから石油で自動車を走らせるよりCO2を削減できる」「中東の石油依存を少しでも減らせる」ことから、現在アメリカ合州国などがその生産に力を入れようとしています。

大統領曰く「環境に優しい燃料」とのことですが、

●世界には飢えた人がたくさんいるのに、車社会のために食料を使う

●生産過程で大量の化石燃料を使用する

●広大な農地が必要になり、自然豊かな地域が開拓されてしまう

●生産性を上げるために撒かれる農薬や化学肥料が大地や水を汚染する

●油用作物の増産により水の使用量が増え、ダムが必要になり、自然の川が壊される

などにより、今のところ諸手を上げて喜ばれるような燃料ではないようです。

 それに比べれば、廃天ぷら油の利用というのは環境に優しいし、実現への障害も少ない。油のために植物を育てるより、まずはこちらから取り組むべきなのでしょう。

 日本の田舎の温泉郷から、世界を少しましにする活動が広がって行ったとしたら、日本人としてちょっと鼻が高くなるでしょうね。

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